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最近、俺の体が何か変なんだってばよ。 いや、身体だけじゃなくて心も……とにかく全部が変なんだってば。 胸がキュウッて締め付けられるみたいに痛くなったり、顔が熱くなったり、 いつもは大好きで3個は食べられるカップラーメンが食べられなくなったり。 『ジョウチョフアンテイ』ってヤツなのかなあ?? それとも何か特別な病気に罹ったのかなぁ?? ―――俺、もうすぐ死ぬのかな…… そう考えたらどんどん恐くなってきて、 眠ったらそのまま死んじゃうんじゃないかとかグルグル良くない方に考えが進んで、 夜、全く眠れなくなった。 「ナルト〜?今の話聞いてたか?」 「っ!?」 カカシにポフポフと頭を叩かれた衝撃で、ビクリと身体を震わせて我に返る。 キョロキョロと回りを見ると、サスケとサクラの2人が呆れた面持ちでこちらをうかがっている。 どうやらいつの間にか全員揃っていて、今回の任務のミーティングをしていたようだ。 「ボンヤリしてちゃダメだろ〜?いくらDランクの任務でも、内容はちゃんと聞いておくように」 「ごめんなさい……」 間延びした、いつもの調子でたしなめてくれるカカシに、申し訳なさそうに俯く。 「ホント最近アンタ変よ?元気ないけど……風邪でもひいたの?」 あまりの覇気のなさに、心配そうな表情を浮かべてサクラが顔を覗き込んでくる。 「うぅん…ちょっと寝不足なだけだってばよ。 俺ってば火影を越す為の修行を、寝る間も惜しんでやってんだ!!」 「―それで任務の度にヘマしてんじゃ本末転倒ってモンだろ、ウスラトンカチ」 「ぅ……………」 気遣ってくれたサクラに、嬉しそうに笑顔で答えていた後ろから、 サスケが容赦のない、しかし適格な指摘をしてくるので、悔しくも言い返せないナルトは その代わりに黙れとばかりにギッと相手を睨む。 サスケはサスケでそれを受け、眉間の皺をさらに深めて睨み返す。 「ハ〜イハイ、ケンカは任務終わってからね〜〜」 不穏な空気をものともせず2人の間に入り、特にやる気もなさそうに止めるカカシに、 「止める気まるでないって言い方ね……センセイのくせに」 呆れ返った様子でツッコミを入れるサクラに、少し場の雰囲気が緩む。 サスケはいまだ不機嫌そうだったが、何となく気分を削がれてフンッとそっぽを向く両者。 その勢いのまま、サスケはさっさと目的地へ向かって歩き出して行く。 「とにかくナルト、何事も程々にしなきゃダメよ。無茶して身体壊しちゃったら、 サスケくんの言うように、ホント頑張った意味なくなっちゃうから」 「うん……ごめんってばよ」 サスケの背中を見送りながら、ビシリと言い放つサクラに素直に詫びる。 「わかればよろしい。―さ、行こ!!」 にっこりと微笑んでナルトの肩を叩くと、サクラはサスケの元へと駆けて行く。 楽しそうにサスケに話し掛けているサクラの少し後ろを、カカシと並んで歩いていく。 普段なら喜べるハズのサクラの微笑みを見ても、ナルトの心は晴れなかった。 |