「………っ」

ナルトの手の温もりに誘われるように、眠ってしまっていたらしいサスケは
窓から洩れる日の光にピクリと反応して眼を覚ます。
ナルトに異常はないかと身を起こして顔を覗き込むが、
さして変わった様子もなく、あのままグッスリと眠っていたようだ。

熱はどうだろうかと手を伸ばそうとして、
サスケはまだ自分がナルトの手を握っていた事に気付き、
赤面しつつそっと手を離す。

意味もなく咳払いをして、額に置かれたタオルと取り上げる。
すっかり温くなり乾き始めているようで、
サスケは替えてきた新しい水に浸し、そっとナルトの額に戻す。



―と、その冷たさに眼を覚ましてしまったらしく、
ナルトの眼がゆっくりと開かれる。


「具合はどうだ?」


天上をみつめているナルトに、そっと声を掛ける。
その声に反応したのか、まだ覚醒には至らない虚ろな瞳がサスケをとらえる。





「サスケに…『好き』って言われる夢……見ちゃったってば……」





ほんのりと頬を染めて、ほうっと熱い溜め息を洩らしながら
嬉しそうに微笑む姿は、サスケの心を大きく揺さぶる。
抱き締めてしまいたい衝動を抑え、表面はあくまでも平静を装う。

「そうか…それはよかったな」
「………!?サスケ!?」

その返答でようやく眼が覚めたらしいナルトは、
目の前にサスケがいるとは思っていなかったらしく、
心底驚いたように飛び起きる。

「昨日はビックリしたぜ、急にブッ倒れちまうから……」
「あ…う……いや、御迷惑お掛けしましたってばよ」

ペコリと頭を下げるナルトに苦笑しながら、自分の額とに
それぞれ手を当てて、熱の具合を確認する。

「薬が効いたみたいだし、もう大丈夫そうだな」

いつになく穏やかで嬉しそうに微笑むサスケに、
ナルトは調子を狂わされてあたふたと戸惑う。

「え……えと……」
「言っておくが。俺がお前の事を好きだって言ったのは
 夢じゃないからな」
「え……えぇ!?」

ゆっくりと立ち上がって玄関へ向かって行きながら言う
サスケの言葉をまだ理解出来ていないらしく、
困惑した表情でサスケの背を見送る。


「今日は任務は休みだから、ゆっくり寝てろよ。
 俺も少し休んだらまた見に来るから」
「サッ……サスケ!?」

制止ともとれるナルトの呼び掛けに、
振り向く事なく部屋を後にするサスケ。











『サスケに……[好き]って言われる夢……見ちゃったってば…』





先程夢うつつの中でナルトが呟いた言葉と表情を思い出しながら、
うちは邸を目指して大地を蹴る。

「あの時の顔は嫌だって顔じゃなかったよな……」

あらん限りの早さで駆け抜けていくのは、赤くなった顔を
ナルトにも、他の誰にも見られたくないから。





「同じ気持ちだと 思っていいんだよな………ナルト…」










サスケが再び赤面する事態に陥るまで、あと3時間――――――――――――































サスケ誕生日小説……誕生日過ぎてしまいましたが(汗)
何とか書き上げる事が出来ました!!誕生日おめでとうサスケ!!
一応[サスケ自覚編〜両想い一歩手前]までのお話を書いてみました。
時間的には中忍試験前です。
この後に七夕話が入ると思って下さい。
順番的には[眠れないのは誰のせい?][小さな幸せ][青天の霹靂]
[星の夜に]ってのがイイかと思われます。
……まあテキトーに時間いじって書いてるので
どうでもイイっちゃイイんですけどね(笑)

ちなみに我が家のサスケさん、カカシ先生は[カカシ]呼ばわりですが、
イルカ先生だけは[イルカ先生]と呼んでます。
アカデミー時代に色々お世話になっている模様で
(ナルト同様にサスケも1人ですからね、ご飯おごってあげたりしたかも?)
サスケなりに感謝しているし尊敬しているのですよ。
でもナルトが飛びついてたりするとムッとしちゃいますがv
皆のお父さんだね、イルカ先生!!


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